Nokia N82
Nokiaが日本市場から撤退である。Vertuは残っているが、これはお金持ち用の日本現地事務所ということだから関係ない。ソフトバンクは2008年冬モデルとしてNokia製端末のE71とN82の日本版を投入するとかねてから予告していたが、残念なことにタッチの差で(か)N82は一応予定通り発売され、E71は発売されないことが決まった。E61の後継機種はE71だったわけだが、私としてはここでNokia最後の端末を指をくわえて流すわけにもいかず、N82日本版を入手した。Nシリーズであるからマルチメディアマシンであり、次のように機能満載だ。カメラ。携帯電話のカメラとしてはかなり高性能な部類であり、カールツァイスレンズはともかくとして、キセノンフラッシュという大きな特徴を持つ。また640x480px / 30fpsという動画撮影機能まで持つ。カメラ機能の起動がSUI(Solid User Interface)であるのも使いやすい。
※副カメラ(画面側)は、まあ顔がわかる程度のもの。
※少なくとも主カメラはPythonから制御可能であり、Mobile Web Server(mod_pythonを含んでいる)でリモート撮影が可能というのは怖いけれど痛快である。実際使っている人の記事はこのへん。
3.5mmステレオヘッドフォン端子とBluetoothのA2DPおよびAVRCP対応。さらにFMチューナー内蔵。
※FMチューナーを使うときはアンテナとしてヘッドフォン(有線)を接続する必要がある。
GPS。ちゃんとA-GPSであるようだ。
Weblog/SNS利用のサポート。対応サービスがVoxとmixiというのが微妙ではあるが……。それにLifeblog。
デュアルコアCPU、RAM128MB、内部フラッシュディスク128MB。ハードウェア3Dグラフィックアクセラレーター。
ただしフルキーボードは諦めねばならない。Bluetoothキーボードは一応使えるが、日本語入力の関係から松茸しか選べない。さらに、+Jの松茸は改版によりかなり使い勝手が良くなったとの評判であるのに、RBK-2000BTIIのサポートソフトウェアに含まれる松茸は以前のバージョンのままであるようだ。
キーボードは痛し痒し
PDA的に使うにしても実際のところ電話帳はMacやGmailと同期すればよいし日記は別の手立てを考えればよかろうと思っていた。しかし私が携帯端末を使いたがる主な理由のひとつであるPocket Quicken的ニーズにはキーボードがやはり必須に近い。常用していたFlying Money Managerでは勘定科目こそメニューから選択できるがQuickFill的な動作がないのでPayee/Payerの入力は親指でちまちまと行うことになる。これが苦痛。単語登録で手間を多少減らせる程度だ。Bluetooth接続ポータブルキーボード(RBK-2000BTIIなど)などではパッと出してパッと使うわけにはいかないので、なんとしても本体だけで完結せねばならない。
しかし考えてみれば金銭管理全部を携帯端末で行う必要はなく(HP200LXでは完全に家計をまるごと入れていたけれど)いわゆるExpense Trackerとしてきちんと働いてくれればよいのだ。どうせならExpense TrackerとTime Trackerの両方が実現できればなおよい。ついでにジオタグ付きのデジカメで鉄壁の構えだ。そこでExpense Trackerをいろいろ試してみる。
Expense Trackers
まずはどんなものがあるのかmy-symbian.comあたりで調べてみよう。ネイティブまたはJava(MIDP)アプリケーションとなるとこれくらいしかない。
Flying Money Manager(別記事)
やっぱりおサイフケータイは便利
N82は小型でクレジットカードサイズよりも細身になっているため、Suica機能付きクレジットカードを重ねるには難がある。最初はE61と同じようにケースにカードを入れようと目論んでいたのだがそれは無理だった。そこで対策は二つある。
E61と同程度のサイズのケースを用い、N82を入れて空く部分に詰め物をする。
SuicaカードのFelica部分を切り取って貼り付ける。
後者はより根本的な解決だが、実はFelicaチップだけでは機能せずカード内に張り巡らせたアンテナが不可欠なのである。アンテナも含めて移植するという方法は理屈の上ではある。アンテナのパターンをN82の表面に貼り付けた日には、キカイダーのような外見になって面白いのかもしれない。今回は前者で検討する。※本当はVISA miniカードにFelicaチップが載ればよかったのだが、さすがにminiカードは認知もされておらず機械でも使えずだったからよほどの物好き以外は誰も作らなかったのだろう、2008年7月末日で申込終了となっている。